いずれの判決も、うつ病などメンタルヘルス不調を抱える社員に対しての解雇は難しいことと、そのような社員に対して会社側がとるべき配慮について判示されています。 FAX:06-6363-6355. 当該社員から損害賠償を求める民事訴訟のほか、うつ病の原因が過重労働であった場合には、労働基準監督署からの指導や是正勧告、さらには刑事告発により送検される可能性もあります。 社員に対し就業規則などを示しながら、休職できる期間や休職期間中の給料のことなど、休職制度の内容を親身になってしっかりと説明しましょう。 この点、社員が病気を発症した原因が業務に関連すると認められる場合は、社員が安心して療養のために休業できるように、療養期間とその後30日間、会社は当該社員を解雇できませんのでご注意ください(労働基準法第19条1項)。 「うつ病になったから辞めさせたい」ではなく、うつ病にならないように事前に対策することが求められています。, 最近の判例では、うつ病などメンタルヘルスの不調については、社員の性格などの素因はあまり考慮されません。もっぱら、会社の責任が強く問われる傾向にあります。 東芝事件(最高裁第二小法廷平成26年3月24日判決)  自分にとって傷が深くならないうちに対処した方が賢明です。, もとより、着手金を約束どおり支払っていないのに仕事をする弁護士さんはいません。 東京都港区六本木1-8-7 MFPR六本木麻布台ビル11階, 掲示している実績は、ベリーベスト法律事務所の開設以来の実績であり、弁護士法人ベリーベスト法律事務所の実績を含みます。. うつ病になった社員が会社に好ましくないと考える方もいるでしょう。 社員に対し管理監督者が日ごろから話しかけ、気を配るなどのケアを行うことで、うつ病などメンタルヘルス不調の予防や早期発見、その後のスムーズな対応につなげることが期待できます。 そこで、弁護士と相談しながら、労働関連法規や過去の判例に基づく適切な対策・対応を講じることをおすすめします。 就業規則に明文で休職命令を定め、うつ病により業務に支障をきたすと会社が判断したとしても、うつの程度等により命令が無効となる場合もあります(東京高裁平成7年8月30日判決参照)。 うつ病などを発症した社員に会社として適切な対応をとるためには、以下のような就規則が整備されていることが重要です。, もちろん、上述の判例にもみられるとおり就業規則に明記しただけは不十分です。 また、うつ病により作業効率が低下したり、出社自体がまばらで遅刻、欠勤、早退を繰り返すような社員を辞めさせたいと考え、解雇しようとしたり、退職勧奨を行うこともやめましょう。詳細については次項を参考にしてください。, 解雇は労働者にとって大きな不利益をもたらす行為です。 うつ病の悪化を助長させたとして、会社の安全配慮義務違反が問われる事態になりかねません。 交通事故に遭うというショックの大きい出来事をきっかけに,夜眠れなくなったり,何事に対してもやる気が出なくなったりする等,うつ病の症状が出てくることがあります。, 交通事故の結果として,うつ病が発生した場合には,交通事故による後遺障害と認定される可能性があります。, 後遺障害として認定されれば,加害者に対して後遺障害慰謝料等を請求することができます。, うつ病は,非器質性精神障害の一つであり,これが後遺障害として認定されるためには,以下の⑴および⑵の要件を満たす必要があります。, 上記⑴および⑵の要件を満たし,後遺障害と認められる場合,その程度に応じて後遺障害等級が認定されます。, うつ病が後遺障害として認められた場合,以下のとおり,その状況・程度に応じて,9級,12級,14級の3段階の等級が付く可能性があります。, 通常の労務に服することはできるが,非器質性精神障害のため,就労可能な職種が相当な程度に制限されるもの, 交通事故によるうつ病については,上記のとおり,後遺障害と認定される可能性がありますが,実際に証明することは非常に難しいとされています。, 交通事故後のうつ病でお困りの方は,法律の専門家である弁護士にご相談いただき,後遺障害として認定してもらえそうかにつきアドバイスをもらうと良いでしょう。, 弁護士法人心では,後遺障害認定機関の元スタッフも所属しておりますので,ぜひお気軽にご相談ください。, 後遺障害の等級はどのように決まるのですか? これに対して同社は当該社員を就業規則に定める「正当な理由のない無断欠勤」として、論旨解雇処分としました。本件は、同社と論旨解雇処分の無効を訴えた当該社員の間で、その有効性を争ったものです。  ただ、そんな状態が長く続くはずもありません。, 2、3ヶ月くらいなら、一時的に事件に忙殺されているという可能性もありますが、半年、一年と経つと「異常事態」と考えた方がいいでしょう。, 依頼者のためでも、その弁護士のためでもありますから、どうしても連絡が取れなければ、弁護士会の「市民窓口」(大阪弁護士会の呼称。弁護士会の「カスタマーサービス」)にいってみることをお勧めします。, 弁護士は、通常、多い少ないはあっても、会派や同期などの人間関係があります。 原告となった社員は社内でいじめられた(加害者集団が盗聴・盗撮を行っている等)と思い込み、会社に対し調査を依頼したものの、納得できる回答が得られず、会社に休職を認めるよう求めたがそれも認められなかったため、会社に対し上記被害の問題が解決するまで出勤できないとして40日間無断欠勤しました。 All Rights Reserved. 労働安全衛生法第100条の規定より、社員を常時50人以上雇用している会社は、ストレスチェックを年1回以上実施し、事業場を管轄する労働基準監督署に実施報告書を提出することが義務付けられています。 健康保険からの傷病手当金など、社員が活用できる公的な制度についても説明してあげるといいでしょう。 検査の結果次第では、社員本人との面接や医師の受診など適切な後続の対応をとる必要があります。 社員がうつ病を発症してからの会社の対応はもちろんのこと、それを防ぐために会社がどのような対策を講じていたかという点についても追及されることになります。 また、最高裁においてもメンタルヘルス不調を抱える当該社員に対し、会社が医師の受診・休職・経過観察など就業規則などで定める対応を怠っていたとして、第二審の判決を支持し解雇の有効性を主張する会社の訴えを退けました。 もしそうであれば、本人の気分を害しないように配慮しながら医師の診察を受けるように勧めましょう。 もし、社員が、医師から「うつ病のため、今後○ヶ月間の自宅療養を要する」などと記載された診断書が出された場合は、すみやかに社員に休職制度を利用させるようにしてください。 ※初回30分無料、30分以降は30分毎に5,000円(税抜)の有料相談になります。. うつ病で休職していた社員を「休職期間満了」として解雇した会社に対し、うつ病の発症は会社が社員に課した過重な業務と会社の安全配慮義務違反が原因の労災として、当該社員が解雇の無効と慰謝料を請求したものです。 裁判の過程で、当該社員の担当業務に関連して精神障害を発病させるに足りる十分な強度の精神的負担ないしストレスが存在すると客観的に認められ、うつ病が労災であると認定されたものの、会社はそれを否定する会社産業医の意見書を提出するなど、徹底抗戦しました。 交通事故の無料相談はアトム法律事務所まで|交通事故の後遺症で「うつ病」になることもある。うつ病の後遺障害は、精神症状、就労意欲の有無、能力項目の有無によって等級認定される。弁護士 … そこで会社としては、社員がうつ病になって「辞めさせたい」と思う前に、社員がうつ病にならないよう何らかの対策を講じておく必要があります。, 就業規則とは、労働条件や禁止規定など会社のルールを明文化したものです。  「仕事をやる気力がない」として事件を放置しておくようで、それなら事件を受任しなければとも思うのですが、それは「異常ではない」「弁護士」の考えだそうです。, 弁護士が対依頼者で怠ってはならないといわれているのが「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)といわれています。, 事件を受任して、着手金を支払っているのに、いつまでたっても訴状を書いてくれたり、調停申立書を書いてくれたりする気配がない、「どうなっていますか。連絡を下さい」と連絡しても連絡をくれない、場合によっては、事務員に居留守を使うよう指示しているようにしか思えないということがあったら要注意です。 労働環境が不適切であると判断した場合には、すみやかに是正措置を講じてください。, まず、大前提として、医師から休業が必要という診断書が出ているのにもかかわらず、うつ病の社員を引き続き無理に働かせようとすることはやめてください。 数年以上にわたる裁判で、解雇無効、会社の安全配慮義務違反が認められ、最高裁では「会社に対し過去の精神科通院歴などを適切に申告していなかったことが当該社員の過失に相当するか」が争点となりました。 また、主治医の診断書だけでなく、産業医の意見を求めるなどしてダブルチェックもするといいでしょう。産業医の意見のみに基づいて休職命令を出すことはできませんが、社員の説得材料になるとともに、解雇に至った場合の正当性を裏付ける資料となります。, 社員がうつ病を発症した理由が、会社の不適切な労働環境にある可能性もあります。 また、会社側は、社員に対するパワハラや過重労働を抑制し、うつ病となりうる要因を排除することはもちろん、社員に対してメンタルヘルスの研修を定期的に行っておくことも重要です。 弁護士の転職で多い理由や年齢のことなどについて、以下の記事で詳しく書いていますのでよかったらお読み下さい。 あわせて読みたい 弁護士の転職は何歳まで?30歳、40歳でもインハ … うつ病は、後遺障害の認定が困難なことが多いですが、弁護士に相談することでその後の見通しが立ちやすく不安が軽減するでしょう。 認定を受けることができれば、慰謝料の 増額 が見込めます。 1 本件は、株式会社ビジュアルビジョン(以下、「Y」といいます。)の従業員であった原告(以下、「X」といいます。)が、Yの代表取締役Y₁(以下、「Y₁」といいます。)らの嫌がらせやいじめ、退職強要等によってうつ病を発病したと主張して、さいたま労働基準監督署長(以下、「処分行政庁」といいます。)に対し、労働者災害補償保険法(以下、「労災保険法」といいます。)に基づく休業補償給付の支給を請求したところ、処分行政庁がこれを支給しない旨の処分(以下、「本件処分」といいます。)をしたことから、その取消しを求めた事案です。, 2 Xは、昭和36年生まれの男性であり、平成13年10月1日にYに入社し、Yのグループ会社であって不動産仲介業を営む株式会社ケイアンドアイに出向し、不動産の管理業務等に従事していました。その後、Xは、平成24年6月1日付けでYのグループ会社である株式会社ビジョナリーに出向を命じられましたが、同月4日から休職し、25年7月31日付けで休職期間満了により本件会社を退職しました。Xは、Yおよびそのグループ会社が所有する不動産の管理・開発業務に従事し、平成18年10月頃ピタットハウスB₁店の店長に就任し、平成21年6月以降はピタットハウスB₁店およびB₂店の統括責任者として、不動産仲介業に従事していました。, 3 Xには平成24年5月上旬から吐き気、のどの詰まった感覚等の身体症状が発現し、それ以後は抑うつ感、集中力の低下、不眠、食思不振等の症状が出現しました。Xは、同年6月2日、病院において、うつ病と診断されました(以下、「本件疾病」といいます。)。, Xは、平成25年9月3日、処分行政庁に対し、労災保険法に基づく休業補償給付を請求しました。処分行政庁は、Xが24年5月上旬に本件疾病を発病したと認定したものの、厚生労働省労働基準局長通達「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(基発1226第1号。以下、「認定基準」といいます。)に基づき調査した結果、業務による強い心理的負荷があったとは認められないことから、本件疾病は業務上の疾病とは認められないと判断し、26年11月4日、休業補償給付を支給しない旨の本件処分をしました。, Xは、審査請求および再審査請求が棄却されたため、平成28年11月11日、本件処分の取消しを求めて本件訴訟を提起しました。, 1 本件の争点は、本件疾病発病の業務起因性です。具体的には、①精神障害の業務起因性の判断基準、②本件疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められるか、③業務以外の心理的負荷や個体側要因によって本件疾病を発病したと認められるかです。, 業務と疾病等との間に相当因果関係が認められることを前提とし、「相当因果関係を認めるためには、当該疾病等の結果が労働者の従事していた業務に内在する危険が現実化したものであると評価し得ることが必要である」と最高裁2判決(地公災基金東京都支部長〔町田高校〕事件・最高裁三小判平8.1.23労判687号16頁、地公災基金愛知県支部長〔瑞鳳小学校教員〕事件・最高裁三小判平8.3.5労判689号16頁)を引用し、具体的な判断基準として、「認定基準の定める要件に該当すれば、より科学的・合理的な知見との抵触があるなどの特段の事情がない限り、業務起因性が認められると解するのが相当である」としました。そのうえで、業務の危険性の判断は「Xと同種の平均的労働者……を基準と」すると判断しました。, (2)②本件疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められるかについて, 平成23年11月14日開催の会議でのY₁からの強い指導・叱責、同年12月2日頃のY₁からの強い指導・叱責が、それぞれ「認定基準別表1の出来事の類型⑤「対人関係」のうち具体的出来事の項目30「上司とのトラブルがあった」に当たり、上司から業務指導の範囲内である強い指導・叱責を受けたものであるから、その心理的負荷の程度は「中」と認めるのが相当である」と判断しました。また、同年12月頃の異動内示について、「認定基準別表1の出来事の類型⑤「対人関係」のうち具体的出来事の項目30「上司とのトラブルがあった」に当たり、業務をめぐる方針等において周囲からも客観的に認識されるような対立が上司との間に生じたものであるから、その心理的負荷の程度は「中」と認めるのが相当である」と判断しました。 会社からの一方的な解雇と異なり、会社からの退職の勧めに対して社員が自由意思に基づいて退職に合意していることが前提となります。 会社の就業規則の内容にもよりますが、社員の病気やケガなどが業務に耐えられない程度のものであると客観的に判断できなければ、会社はそれを理由に解雇することは原則としてできません。 特に,医師からの診断書が出ていない状態で社員に休職を命じると、あとから社員本人から「不当に休職させられた」などと訴えられるリスクがあります。  当該弁護士と親しい弁護士を通じて、本当かどうか、本当ならば、どうなっているのか連絡が行きます。 うつ病などの精神疾患(メンタルヘルス)にかかっているのかどうか、まだ、どの程度の病状の重さなのかは、見た目だけで判断することができません。医師でない素人による判断は非常に危険です。 うつ病であるにもかかわらず、「サボっているのでないか」と考え、無理に頑張らせることは、更に健康状態を悪化させて裏目に出てしまうこともあります。 そこで、うつ病などの精神疾患(メンタルヘルス)にり患している可能性のある社員が、出社してくるとき、出社中の対処法、接し方について、弁 … そうなった場合、会社として当該社員の今後の処遇を判断するためにも、うつ病の社員に対して次のことをやる必要があります。, 社員に明らかな気分の落ち込みが見られる、イライラしている様子がある、仕事の作業効率が著しく低下している、集中力が低下しているなどの症状が伺えるときは、うつ病を疑ったほうがいいかもしれません。